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去る10月17日(土)本学文学研究科にて第1回「研究公正の理念の学際的検討と日本的な研究倫理の構築」研究会を開催しました。
当センター員の伊勢田哲治先生のご講演は、「研究不正は本当に悪いのか、悪いとしたら、どのような理由で悪いのか」という問題を論じるものでした。研究不正が論じられるとき、ねつ造と盗用・改ざんといった不正内容の分類の区別が考慮されない、不正とされる論拠が雑多であるなど、整理すべき論点を取り上げていただきました。
国内における研究公正研究を代表する研究者でもある愛知淑徳大学の山崎茂明先生には、主として実験・調査の必要な生命系や理工系の分野における研究不正の問題を豊富なサーベイを基に論じていただきました。実際に国内で生じた論文盗用事件を皮切りに、多数の研究者が所属する研究室であるがゆえに生じやすい不正の実態について実証的なデータと共にご講演いただきました。
北海道大学応用倫理教育研究センターで長らくセンター長を務めておられた眞嶋俊造先生のご講演は、北海道大学において発生した研究費の不正使用事件に対する大学の実際の対応を中心とした具体的な大学の対応を論じるものでした。大学の対応が研究倫理上疑問点のないものであるか、また「私的流用ではないから問題だと思わなかった」という研究者の意識など、さまざまな論点を具体的にお話しいただきました。
フロアとの活発な議論が交わされ、盛況のうちに研究会を終えることができました。ご来場くださったみなさまに感謝いたします。