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生命倫理あるいは生命倫理学は、バイオエシックス(Bioethics)の訳語です。バイオエシックスのbioは「生命」を、ethicsは「倫理(学)」を意味します。生命倫理学は、1970年代にアメリカで確立された学問で、『生命倫理百科事典』によると、次のように定義されます。「ライフサイエンス(生命科学)と医療の道徳的諸側面の体系的研究であり、学際的環境においてさまざまな倫理学的方法論を用いるもの」。具体的な研究トピックとしては、臨床倫理や研究倫理におけるインフォームド・コンセントや個人情報保護の問題、iPS細胞やES細胞などを用いた再生医療や、脳科学研究の倫理的側面の研究などが挙げられます。
本プロジェクトでは、京都大学で生命倫理関連の研究を行っている研究者のネットワークを構築し、さまざまな研究教育活動を行う予定です。具体的には、臨床倫理や研究倫理の研究推進、学内での生命倫理教育体制の整備、国際ワークショップ・セミナーの開催、アウトリーチ活動などです。こうした活動を通じて、京都大学での生命倫理の研究教育活動が国際的にトップレベルのものとなることを目指します。

ジョージタウン大学「生命倫理学入門」の要約を公開いたします

 本要約は、ジョージタウン大学が提供するMOOC「生命倫理学入門(Introduction to Bioethics)」における、同大学ケネディ倫理研究所ディレクター、マギー・リトル氏(Maggie Little)の講義を要約したものです。2014年に行われた同講義は、計6回にわたり生命倫理学が取り扱う幅広い領域を概説したものであり、具体的事例を用いて生命倫理学が直面する核心的問題を紹介しています。

米国における今日の生命倫理学の教育内容を知る上で有益であり、要約を公表いたします。
以下のリンクからご覧いただけます。
ジョージタウン生命倫理学入門MOOC
(要約者:京都大学大学院文学研究科・研究員 大庭弘継)

「国際高等研究所・国際ワークショップ:生命倫理教育」の報告書を公開します

2015年11月23日に国際高等研究所にて、生命倫理教育にかんする国際ワークショップを実施しました。
その概要をまとめた報告書を作成いたしましたので、ここに公開いたします。
コメントやご質問がありましたら、cape-bioethics[at]bun.kyoto-u.ac.jpにお願いいたします。

生命倫理教育国際ワークショップ@IIAS
(2016年4月4日)

【告知】臨床倫理学入門コースを8/5-6(金ー土)にかけて実施いたします

今年度も、臨床倫理学入門コースを実施いたします。
8月5日〜6日の二日間にかけて行う予定です。

参加者募集の開始は、6月初旬〜の予定です。
募集の詳細については、その際このページ上でアナウンスいたします。
多くのみなさまのご参加をお待ちしております。
(2016年4月1日)


「生物学と生物医学におけるデュアルユース」に関するナフィールド生命倫理評議会バックグラウンドペーパーの要約を掲載しました。

本ペーパーの目的は、デュアルユースに関連する臨床的・倫理的・社会的・法的・政策的課題の概要を提示することです。詳しくは要約の全文をご覧ください。
生物学と生物医学におけるデュアルユース
(3月25日)

The Report of International Workshop on the Ethics of Genome Editing

On November 22, 2015, a workshop on the ethics of genome editing was held at the International Institute for Advanced Studies in Kyoto. The scope of debates was not limited to applications of genome editing on humans, but also encompassed discussions of various ethical issues created by this technological feat, including the genetic modification of animals and plants. The following three questions were examined in detail, and views of participants about other concerns were collected as well.

Three Questions Examined at the Workshop:

(1) Is there a moral difference between only cutting DNA, and the cutting and insertion of DNA? In other words, are there fewer issues with cutting DNA alone through genome editing technologies relative to inserting genes after cutting?
(2) Is the position that “modification of human germline cells is impermissible, but the modification of somatic cells is allowable” morally defensible? If so, on what principle?
(3) Is the differential treatment of humans and non-human animals in the context of genetic modification defensible? In other words, is it possible to justify a position that “modification of human embryonic cells is impermissible, but the modification of somatic cells is allowable, and the modification of both embryonic and somatic cells is permissible in the case of non-human animals”?

The full report is available from here.
Report_International Workshop on the Ethics of Genome Editing

(2016.03.11)

「国際高等研究所・国際ワークショップ:ゲノム編集の倫理」の報告書の英語版を公開します。

2015年11月22日に国際高等研究所にて開催された本ワークショップでは、8月5日に開催した第1回のワークショップに引き続き、ゲノム編集の倫理に関して議論を行いました。その概要を報告書にまとめたものの、英訳版です(日本語版は、こちら)。
コメントやご質問がありましたら、cape-bioethics[at]bun.kyoto-u.ac.jpにお願いいたします。

以下からご入手いただけます。
Report_International Workshop on the Ethics of Genome Editing

(2016.03.11)


終末期医療における患者の意思尊重法試案(Ver.2.00)を公表いたします

近年、国内における終末期医療に関する法整備の議論が進んでいないことを鑑み、議論の活性化を意図して、ここに「終末期医療における患者の意思尊重法試案」(ver.2.00)を公表いたします。これは、昨年11月に公表したver.1.00に対するコメントやご批判を受けて、いくつかの修正を施したものです。シンポジウムや研究会でご意見を下さった方々に厚く御礼申し上げます。

「終末期医療における患者の意思尊重法試案」(ver. 2.00)

主な修正点は、次の4点です。

①他国の法律等も参照し、医師の免責条項を明示的に規定しなくても他の条文で治療中止の要件を規定すれば合法的に治療中止ができると考え、医師の免責条項を削除した上で、患者の事前指示等に基づき医師は患者の生命維持治療を差し控え・中止できる、という点を冒頭の「第1条法律の目的」で規定しました。
②「第2条 法律の理念」において、すべての人が緩和ケアを受ける権利を有していることを明記しました。
③これまで日本の法律において規定されてこなかった臨床倫理委員会について、「第11条臨床倫理委員会」を新たに規定し、治療方針の決定に関する相談事例に対応できることなどを明記しました。
④具体的な規定に加え、規定の具体的な説明、規定が意図するところなどを明記した「Q&A」を作成いたしました。

まだ未完成なところも多く、拙いものですが、今後の議論を通してよりよい試案にできればと考えております。ぜひご意見を頂戴できれば幸いです。(2016年3月8日)

CAPE生命倫理プロジェクト
田中美穂 (日医総研主任研究員)
児玉聡 (京都大学文学研究科)
佐藤恵子 (京都大学医学部付属病院)


「幹細胞研究ってなんだ」の第二版を公開いたします

幹細胞研究ってなんだサムネイル
以前本HP上で公開した小冊子「幹細胞研究ってなんだ」の第二版を作成しましたので、ここに公開いたします。

下のリンクから入手いただけます。
幹細胞研究ってなんだ第2版160209

また、「幹細胞研究ってなんだ」の第二版の公開にあたって、佐藤恵子先生による挨拶文を掲載いたします。
下のリンクからご覧いただけます。
「幹細胞研究ってなんだ」の第二版を出しました

※この冊子を教材等として活用してくださったみなさまへのお願い

冊子を活用してくださりありがとうございます。
この冊子は、まだ生まれたてですので、改善の余地が多々あります。
また、研究は日進月歩しますので、内容の更新もしていく予定です。
そこで、教材として使ってみての感想やご意見、気がついた点などありましたら、
cape-bioethics[at]bun.kyoto-u.ac.jpまでお寄せいただけたら大変うれしく思います。

(2016年3月4日)

第25回生命・医療倫理研究会において、「終末期医療における患者の意思尊重法試案」 を検討いたしました

2月11日に東京大学医学部にて行われた生命・医療倫理研究会において、先日本ウェブサイト上で公表した「終末期医療における患者の意思尊重法試案」を発表し、ディスカッションを行いました。

従来の法案(いわゆる尊厳死法案)の問題点、今回の試案の特徴、立法化の是非、他国の動向などについて、児玉聡・田中美穂がそれぞれ報告を行い、弁護士で法学研究者でもある神谷竜光先生が法的視点からの報告を行ないました。

その後、多くの法律の専門家や医療従事者を含む40数名の参加者が小グループに分かれ、活発な議論を行いました。この議論を反映させた新しいバージョンの試案を、近く公表する予定です。(2016年2月12日)

韓国の「ホスピス・緩和医療の利用および終末期患者の延命医療の決定に関する法律案(代案)」の日本語訳を公開いたします

先日の2016年1月8日に、韓国の臨時国会で「ホスピス・緩和医療の利用および終末期患者の延命医療の決定に関する法律案(代案)」が通りました。この法律は、「ホスピス・緩和医療と終末期患者の延命医療と延命医療中止等の決定およびその履行に必要な事項を規定することにより、患者の最善の利益を保障するとともに、自己決定を尊重することで人としての尊厳と価値を保護することを目的とする」ものです(第一章第一条)。

法案が成立するまでの経緯については翻訳の中に詳しく述べられている通りです。本法の公布は施行は本年1月〜2月初になる見込みで、施行は2018年秋頃となります(公布後 1 年 6 ヶ月が経過した日より施行)。なお、韓国では国会を通ったのちに文言の微調整が生じる場合があるため、法律番号が付与された後に、修正した翻訳を掲載する予定です。

「ホスピス・緩和医療の利用および終末期患者の延命医療の決定に関する法律案(代案)」
仮訳・訳注:洪賢秀 (東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター公共政策研究分野特任助教)

Asian Bioethics Reviewにコメンタリーが掲載されました

Asian Bioethics Reviewに、SPIRITSのプロジェクト(「京都大学を拠点とする領域横断型の生命倫理の研究・教育体制の構築」プロジェクト)のメンバー4人(児玉聡、服部高宏、松村由美、佐藤恵子)によるケース・コメンタリーが掲載されました。
下記のリンクよりご覧いただけます。

Clinical Perspectives from Japan
Satoshi Kodama, Yumi Matsumura, Takahiro Hattori, Keiko Sato

「国際高等研究所・国際ワークショップ:ゲノム編集の倫理」の報告書を公開します。

2015年11月22日に国際高等研究所にて開催された本ワークショップでは、8月5日に開催した第1回のワークショップに引き続き、ゲノム編集の倫理に関して議論を行いました。その概要を報告書にまとめたものを公開いたします。コメントやご質問がありましたら、cape-bioethics[at]bun.kyoto-u.ac.jpにお願いいたします。(公開日2015年12月24日)

国際高等研究所・国際ワークショップ・ゲノム編集の倫理20151224公開版

国際高等研究所プロジェクトの第二回研究会を開催いたしました

去る11月22日・23日に、国際高等研究所にて「領域横断型の生命倫理プラットフォームの構築」プロジェクトの第二回研究会を開催いたしました。
22日は「ゲノム編集の倫理」、23日は「生命倫理教育」というテーマで、オーストラリア、シンガポール等海外からの研究者を交えてディスカッションを行いました。

ディスカッションの様子

ディスカッションの様子


「ゲノム編集の倫理」セッションに関しては、議論の概要をまとめた報告書を公開いたしておりますので、是非そちらもご覧ください。

ゲノム編集国際サミット声明の日本語訳を公表いたします

すでにメディアでも報道されている通り、米国で先日ゲノム編集国際サミットが開催され、ヒト生殖系列細胞(human germline cells)にゲノム編集を行うことの是非について議論がなされた。その結果、12月3日に国際サミット声明が公表された。以下はその全訳である。
ポイントは、(1)ヒト体細胞のゲノム編集については既存の規制枠組みを改善することで対応可能であるが、(2)ヒト生殖細胞については臨床応用(臨床研究や治療等)は時期尚早であるが、基礎研究や前臨床研究は適切な規制下で行うべきである、(3)継続的な議論のための国際的な議論の場(フォーラム)を創設すべきだとする点である。

ゲノム編集国際サミット声明日本語翻訳2

英文原文
On Human Gene Editing: International Summit Statement
http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=12032015a

鍾宜錚氏による、台湾の「安寧緩和医療法」の和訳を公表いたします

鍾宜錚氏(立命館大学)による台湾の「安寧緩和医療法」の和訳を掲載いたします。
これは、先日2015年11月29日(日)に開催された日本生命倫理学会のシンポジウム(「尊厳死」法案の問題は何か‐終末期医療をめぐる開かれた議論を目指して)において、鍾氏が報告の中で紹介した緩和ケアや治療差控え・中止に関する法律で、
2000年制定以降、何度か改正され、2013年に大幅改正されております。
日本の終末期医療の議論に大いに参考になるものと考え、掲載する次第です。
和訳ー安寧緩和医療法(現行法)
和訳ー安寧緩和医療法(廃止)

なお、鍾宜錚氏のご研究については、下記もご参照ください。

鍾宜錚「最後の旅—台湾における死を見つめて」(立命館大学生存学研究センター)
http://www.ritsumei-arsvi.org/news/read/id/541

「終末期医療における患者の意思尊重法試案」 を公表いたします

近年、国内における終末期医療に関する法整備の議論が進んでいないことを鑑み、議論の活性化を意図して、ここに「終末期医療における患者の意思尊重法試案」(ver. 1.00)を公表いたします。

「終末期医療における患者の意思尊重法試案」(ver. 1.00)

これは超党派の国会議員連盟による「終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案」(いわゆる尊厳死法案)の対案を意図して作成されたもので、いわゆるリビングウィルだけではなく、医療代理人の指名なども含む、より広範な規定を行うものです。まだ未完成なところも多く、拙いものですが、今後の議論を通してよりよい試案にできればと考えております。ぜひご意見を頂戴できれば幸いです。

また、本試案につきましては、本年11月29日に日本生命倫理学会大会(http://www.jab2015chiba.com/)にて行われる予定の下記の公募シンポジウムでも議論を行う予定です。

第27回日本生命倫理学会年次大会 公募シンポジウムⅦ『「尊厳死」法案の問題は何か-終末期医療をめぐる開かれた議論を目指して』
発表日時:11月29日(日)15:40~17:10

なお、関連する論考として、下記もご参照ください。

児玉聡「「尊厳死法案」をめぐる議論の論点整理――「国民的議論」活性化の一助として」
(2014.06.18) SYNODOS http://synodos.jp/society/7971

田中美穂「終の選択 穏やかな死を探して」
朝日新聞アピタル
http://www.asahi.com/apital/healthguide/endoflife/
CAPE生命倫理プロジェクト
田中美穂 (日医総研主任研究員)
児玉聡 (京都大学文学研究科)
佐藤恵子 (京都大学医学部付属病院)

臨床倫理学応用コースを実施いたしました

2015年10月10日(土)に、京都大学吉田泉殿にて「臨床倫理学応用コース」を実施いたしました。
主に臨床倫理学入門コースの受講者を対象に、インフォームド・コンセントや新生児集中治療室などの事例の検討や実際に行われている臨床倫理関連の取り組みの紹介を通じて、参加者の臨床倫理に対する理解をさらに深めることが目的とされました。

次回の臨床倫理学入門コース等の開催日は未定ですが、こちらからメーリングリストにご登録いただければ、開催が決定され次第ご連絡を差し上げることができます。
ご関心のある方はぜひご登録ください。

DFG(ドイツ研究振興協会)らによる声明「ゲノム編集の見込みと限界」の要約を公開いたします

ここに公開する文書は、2015年9月29日に、DFG(ドイツ研究振興協会)(http://www.dfg.de/)が、
・ドイツ国立学術アカデミー レオポルディーナ
http://www.leopoldina.org/de/home/
・ドイツ科学技術アカデミー(http://www.acatech.de/
・ドイツ科学アカデミー(http://www.akademienunion.de/
の三つのアカデミーと共同で、「ゲノム編集の見込みと限界」と題して発表した声明を要約したものです。後日、本声明についてのより詳しい解説を公開する予定ですが、ひとまず要約のみを掲載することといたしました。
この声明は、(1)声明を出すにいたった背景状況の説明、(2)ゲノム編集技術の概説、(3)ゲノム編集技術のさまざまな利用方法が持つ可能性と生じうる問題の概説、(4)結論および政策作成者と科学者への勧告、という構成をとっています。なお、原文は一冊の冊子体で、前半が独語、後半が英語で、同内容の記述となっています。原文は以下のURLより入手可能です。
http://www.dfg.de/download/pdf/dfg_im_profil/reden_stellungnahmen/2015/stellungnahme_genome_editing_2015.pdf

要約は、下記のリンクより閲覧・入手いただけます。
Chancen und Grenzen des genome editing要約(田中創一朗・服部高宏・児玉聡)

アカデミックデイ2015でのポスター出展に寄せて、挨拶文を掲載します

先日本ページ上でご報告いたしましたように、京都大学で開催されたアカデミックデイ2015にてポスター発表を実施いたしました。
当日ブースにて来場者の方々と対話をいたしました佐藤恵子先生による挨拶文を掲載いたします。
こちらからご覧いただけます。

アカデミックデイ2015にて実施したアンケート結果を公開します

「遺伝子改変に対する来場者の意識について」

アカデミックデイでのポスター発表の中で行った、遺伝子改変に対する来場者の意識を伺った結果について公表いたします。この意識調査は、2015年10月4日に京都大学で行われたアカデミックデイにご参加いただいた方のうち、私たちが展示した「ゲノム編集技術からみた、遺伝子改変」のポスター内容に基づき対話をした総数34名の方が、どのような遺伝子改変技術であれば受け入れるかについて伺った結果です。

★アカデイ2015来場者のご意見151005

具体的には、質問1「どの手法なら、遺伝子改変を受け入れますか」に関する5つの項目、また質問2「どの目的」なら、遺伝子改変を受け入れますか?」
に関する12の項目について、それぞれ「受け入れる」の場合は青のシールを、「受け入れない」の場合は赤のシールを貼っていただきました。なかには、「現時点では半々かな」と迷った末に2つのシールを貼った方、「どちらかといえばこっちかな」と苦渋の決断の末どちらか一方を貼ってくださった方と様々でした。集計にあたっては、1つの質問に対して2つ(受け入れる、受け入れない)のシールを貼った方については、「受け入れない」ものとしてカウントしました。また、シールを貼っていない場合はカウントせず「欠測値」として扱いました。このような集計の結果を、円グラフの形でポスター上に示しましたので、ご覧ください。
ご来場くださり、私たちのポスターの前で足を止めてくださった方々には、内容について対話をしてくださったことに加え、このような意識調査にご協力いただいたことを、改めて感謝申し上げます。

アカデイアンケート写真

最後に、この調査結果について補足をします。
今回の回答者数は34名と少なく、また、その内訳は、京都大学のアカデミックデイに足を運んでくれた一般来場者及び、当日出展をしていた大学関係者の回答です。したがって、どちらかといえば、科学や技術に対して興味・関心の高い集団であると言えることから、直ちに一般化できるとは考えておりません。
また、来場者に回答してもらう前の、ゲノム編集技術を含めた遺伝子改変技術およびその倫理的課題についての説明は、佐藤、鈴木、田中がそれぞれ適切に行ったつもりですが、説明する内容は、3名の説明者ごとに多少の違いがあったことと思います。さらには、来場者との対話が第一の目的でもありましたので、来場者の関心事によりお話した内容も異なることから、「統一された内容の情報提供をしたうえでの回答」とは言えず、あくまで試験的なものであることをご理解いただければと思います。

こうした制限のある中で行った試みではありますが、私たちは、個々の来場者との一対一の対話を通したからこそ得ることのできた貴重な情報だと考え、今回公開することとしました。
この試みをもとに、一般の皆さんとの対話やご意見をお伺いする機会を今後も持ちたい思っております。お気づきの点などありましたら、ぜひお知らせいただければ嬉しく思います。

2015年10月7日 

アカデミックデイ2015に出展いたしました

昨日京都大学にて行われた、アカデミックデイ2015に、「ゲノム編集の倫理を考える」というテーマで出展し、ポスター発表を行いました。

以下のリンクから、ポスターをご覧いただけます。
1ページ目★アカデイ2015ポスターゲノム編集(1)151004
2ページ目★アカデイ2015ポスターゲノム編集(2)151004
3ページ目★アカデイ2015ポスターゲノム編集(3)151004

3ページ目ではアンケートを実施いたしました。
その集計結果も、近々このページで公開いたします。


ゲノム編集資料:ヒンクストン・グループによるコンセンサス声明

ゲノム編集技術の倫理に関する資料を1点公開いたします。

下記のリンクからご覧いただけます。
ヒンクストン・グループゲノム編集声明概要(田中創一朗・児玉聡)

これは2015年9月10日にヒンクストン・グループ(幹細胞と倫理・法に関する国際的コンソーシアム)が公表した声明の概要です。ヒンクストン・グループ(http://hinxtongroup.org/)は幹細胞研究に関して科学者、政策立案者、学術誌編集者、市民の相互理解を促進するために2000年代中盤から英米圏の研究者を中心に活動しており、2006年以来(今回のものを含めて)5つのコンセンサス声明を出しています。以下の声明は、(1)ゲノム編集を用いた基礎研究の重要性、(2)ヒト胚への臨床応用の見込み、(3)規制とパブリックエンゲジージメントの重要性の三つの節に分かれており、その三つに関して計14の論点がメンバー間でコンセンサスが得られた点として述べられています。なお、原文は以下のURLから入手可能です。http://www.hinxtongroup.org/hinxton2015_statement.pdf

ゲノム編集に関する資料を公開いたします

先日こちらでご報告いたしました国際高等研究所での研究会において報告をおこなった資料を2点、公開いたします。

まず一点は、英国ナフィールドカウンシルが作成したゲノム編集の倫理的問題に関するバックグラウンド・ペーパーの概要をまとめたものです。
下のリンクからご覧いただけます。
英国ナフィールドカウンシル_ゲノム編集バックグラウンドペーパー概要(田中創一朗・児玉聡)
原文は、下記のURLから入手できます。
http://nuffieldbioethics.org/wp-content/uploads/Genome-Editing-Briefing-Paper-Newson-Wrigley.pdf

第二に、ゲノム編集の倫理的問題に関する議論をインターネット上を中心にサーベイを行い、まとめたものです。
下のリンクからご覧いただけます。
ゲノム編集の倫理サーベイ(児玉聡)

みなさまの活発な議論の材料にしていただければと思います。

なお、研究会での検討を基にしたディスカッション・ペーパーも近日中に本サイトに掲載いたします。いましばらくおまちください。

オックスフォード大学・京大交換プログラム2015を実施いたしました

2015年8月22日〜28日にかけて、上廣倫理財団の後援により、オックスフォード大学・京大交換プログラムを実施いたしました。
オックスフォード大学上廣実践倫理研究センター(http://www.practicalethics.ox.ac.uk/)よりガイ・カヘイン先生とトマス・ダグラス先生にお越しいただき、日本人学生の指導をしていただきました。また、CAPEセミナーとして公開セミナーを開催いたしました。

国際高等研究所プロジェクトの第一回の研究会が開催されました

第一回の研究会は2015年8月4日5日の二日間にわたり、けいはんな学研都市にある国際高等研究所の施設で行われました。

初日は「日本の生命倫理の問題点」および「今後本プロジェクトで何をすべきか」について討論を行いました。グループに分かれた討論において、「家族」や「人のいのち」といった大きなテーマで日本の生命倫理について考える可能性や、生命倫理カフェのようなパブリックエンゲージメントの実施などが示唆されました。

二日目は最近話題になっているゲノム編集の倫理について検討しました。人や動物で実際に研究を進めている研究者も交えて技術の現状を確認したあと、動植物やヒト体細胞および生殖系列細胞を対象としたゲノム編集に関してどのような制度的・倫理的問題点があるかを議論しました。ゲノム編集の倫理については、引き続き検討していく予定です。

なお、ゲノム編集についての報告の一部、および研究会での検討をもとにしたディスカッション・ペーパーを近日中にサイト上に掲載予定です。

英国ブリストル大学の生命倫理関連の研究所訪問を行いました

7月22日から約一週間、児玉、佐藤、鈴木が、英国に渡航し、ブリストル大学の医療倫理研究所( Centre for Ethics in Medicine)と大学本部にある研究開発課(Research and Enterprise Development)の研究ガバナンス部門を訪ね、ブリストル大学および英国の臨床倫理と研究倫理の現状と課題について意見交換をしてきました。

また、医療倫理研究所では日本の終末期医療について報告を行い、活発な議論を行い、今後の共同研究についても議論しました。

さらに、ロンドンにも足を伸ばし、生命倫理政策のシンクタンクとして定評のあるナフィールド生命倫理評議会(Nuffield Council on Bioethics)を訪れて英国の生命倫理政策におけるナフィールド生命倫理評議会の役割について意見交換を行いました。

「生命倫理のひろば」を開設しました

この度、生命倫理に関わるみなさんからの質問に研究者が回答し、議論を共有する場として生命倫理のひろばを開設しました。

みなさんからのご質問お待ちしています。

国際高等研究所の2015年度研究プロジェクトに採択されました

センター員の児玉聡が代表を務める「領域横断型の生命倫理プラットフォームの形成に向けて」が、国際高等研究所の2015年度研究プロジェクトに採択となりましたので、ご報告いたします。
多くの皆様のご協力に、感謝申し上げます。

英国ブリストル大学との国際ワークショップを開催しました

ディスカッションの様子

ディスカッションの様子

研究公正セッションの集合写真

研究公正セッションの集合写真

臨床倫理WS写真

終末期セッションの集合写真

2015年3月19日、20日の二日間にかけて、それぞれ「研究公正」「終末期医療」をテーマに、国際ワークショップを開催いたしました。
英国ブリストル大学からRuud ter Meulen教授とRichard Huxtable教授をお招きして、それぞれのテーマについて日本の研究者・医療者を交えて活発なディスカッションが行われました。
佐藤恵子先生による実施報告文がこちらにございますので、是非ご覧ください。

臨床倫理学入門コース(パイロット版)を実施いたしました

入門コース写真

2015年3月5日と6日の二日間にかけて臨床倫理学入門コース(パイロット版)を実施いたしました。
主催者の一人である佐藤恵子先生による実施報告文がこちらにございますので、
ぜひご覧ください。

「K.U.RESEARCH」に、生命倫理プロジェクトのインタビュー記事が掲載されました

京都大学学術研究支援室の広報サイトである「K.U.RESEARCH」に、生命倫理プロジェクトの児玉・佐藤・鈴木の三名のインタビュー記事「生命倫理学のあるべき姿」が掲載されました。
生命倫理学の歴史・臨床上の問題への視点などから、これからの生命倫理学に何が求められるのかという内容になっております。
こちらから、記事をご覧いただけます。

「幹細胞研究ってなんだ」を掲載しました

幹細胞研究ってなんだサムネイル

発行を心待ちにしてくださった、全国の10名くらいのみなさま、お待たせしました。
ようやく「幹細胞研究ってなんだ」を上梓しました。
構想から苦節1年半、
熟成の時(ぐだぐだしつつ手を入れたりしてました)を経たおかげで、
読みやすい文書になったのでは…と勝手に自画自賛しております。

当初は、冊子での出版を予定したのですが、
「無料でダウンロードできるようにしてほしい」というご要望があったため、
気前よくネット上に掲載することにいたしました。
高校や大学での授業に、ご家庭での団らんに、お休み前のひとときに、
手にとっていただければ幸いです。
印刷される際は、見開きでB4サイズくらいにすると見やすいです。

私たちは、生命医科学の研究や技術応用に関する問題について、
みなさんに考えたり対話していただく環境を作ることを目的の一つとして活動しています。
理由の一つには、生命医科学の研究者のコミュニティには、
市民に対して、研究や技術開発の目的や内容、リスクや利益をきちんと説明し、
ゆるやかな了承を得るという責任があるからです。
それというのも、生命医科学の研究は、
人や動物の生活、文化や自然環境に影響を与えるようなことを研究したり、
医療に役立つであろう技術を開発することを目指しており、
研究活動の結果は、良かれ悪しかれ市民生活に関係するものだからです。
なので、研究者は研究室にこもって実験だけしていればよいわけでなく、
市民から理解や信頼をいただく努力をする必要があるのですが、
このあたりの必要性は、今ひとつ、研究者自身にも
認識されてこなかったように思います。

要因の一つは、科学や技術の内容は、一般の人にはなじみがない上に難解で、
「専門家でない人にわかりやすく説明すること」自体がとても難しいこと、
そして、問題を考えたり研究の実施を判断してもらうためには、
学術面の解説だけではなく、「どこにどのような問題があるか、
それらをどう考えるのか」という手がかりが必要で、
これらをうまく提示するのも難しいこと、といったところにあるのかなと思います。
幹細胞の研究やそれを応用した再生医療の話も、
難しくてチャレンジングなテーマでしたが、
みなさんに考えてもらうためのとっかかりくらいになるのではと思います。
この冊子を手に、市民の間で、市民と研究者の間で、研究者や政策決定者の間で、
あーでもなければこーでもないという話が継続してできればよいなと思います。
日本では研究のガバナンスが他の国とは違うことは冊子の中でも触れましたが、
一番足りないことは、このような話がされない、
話をするきっかけがない、多種多様な意見を受け止めて対話する場がない、
ということではないかと感じています。
この冊子を元に、茶飲み話や井戸端会議が活発になればうれしいです。

ついでに言えば、幹細胞研究に限らず、
世の中にはエネルギーの問題や、社会保障の問題など、
市民が知らなくてはいけないけれど難しくてよくわからないテーマが多々あります。
これらについても、身近に感じて考えてもらえるように伝える活動が
さかんになればいいなと思います。

佐藤 恵子(ワーキンググループを代表して)
2014年12月25日

この冊子を教材等として活用してくださったみなさまへのお願い

冊子を活用してくださりありがとうございます。
この冊子は、まだ生まれたてですので、改善の余地が多々あります。
また、研究は日進月歩しますので、内容の更新もしていく予定です。
そこで、教材として使ってみての感想やご意見、気がついた点などありましたら、
cape-bioethics[at]bun.kyoto-u.ac.jpまで
お寄せいただけたら大変うれしく思います。
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↓「幹細胞研究ってなんだ」pdfファイルへのリンクです(当記事最上部の画像にも同一のリンクが張ってあります)↓
幹細胞研究ってなんだ1版1刷141212

京大生命倫理ネットワークメーリングリスト開設のお知らせ・twitterアカウントのご案内

京都大学内での生命倫理関係のイベントや講演会などについての情報を提供するための、
メーリングリストを開設いたしました。

どなたでもご参加いただけますので、以下のボックスから自由にご登録ください。

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生命倫理以外にも様々な催しものの告知等をしております。
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アカデミックデイへのご来場ありがとうございました

9/28に開催されたアカデミックデイでのポスター出展が無事に終了いたしました。
多くの方にご来場いただき、ありがとうございました。
(アカデミックデイ全体についての主催者側からの報告は、こちらのHPを御覧ください。)

さて、会場にてポスターにシールを貼り付けていただく形でおこなった、代理出産と延命治療中止に関するアンケートの結果をここで発表致します。なお、佐藤恵子先生による解説・挨拶文はこちらになります。ぜひ御覧ください。

【代理出産】
「日本の国として、代理出産を認めるべき?認めるべきでない?」
・認めるべき・・・・・・・・・・・19票
・認めるべきでない・・・・・16票

こちらは、ほぼ半々という形になりました。
参考までに、朝日新聞の世論調査でも賛否ともに42%という結果が出ております。(2013年9月26日 朝日新聞デジタル)

【延命治療中止】
「日本の国として、延命治療の中止を認めるべき?認めるべきでない?」
・認めるべき(中止してよい)・・・・・・・・・・・・・・41票
・認めるべきでない(継続すべき)・・・・・・・・・・3票

こちらは、ほとんどの方が「認めるべき」に投票されました。
厚生労働省による2014年の意識調査では、「交通事故により心肺停止になった後に蘇生したものの、2週間を経過した時点で意識はなく、人工呼吸器と点滴を受けている場合、治療の継続を望みますか?」という質問に対して、国民の68%が「継続を望まない」と回答しています。
質問の仕方は異なりますが、今回のアンケート結果にも、このような意識が反映していると考えられるかもしれません。

ご来場されたみなさまには、アンケートに投票頂いたほかにも、多くのご意見やご質問を頂きました。大変ありがとうございました。

今後また似たような催しがある場合には情報を提供いたしますので、是非メーリングリストにご登録ください。
メーリングリストにはここからご参加いただけます。

京都大学アカデミックデイ2014出展のおしらせ

近日開催される京都大学アカデミックデイ2014にて、生命倫理プロジェクトの児玉・佐藤・鈴木がポスター展示を出展いたします。多くの方のご来場をお待ちしております。

日時:2014年9月28日(日)10:00~16:00
場所:京都大学百周年時計台記念館

京都大学アカデミックデイ2014についての詳細はこちら(イベントのHP)を御覧ください。

オックスフォード・京大交換プログラム2014を実施いたしました

2014年8月25日〜9月2日にかけて、上廣倫理財団の後援により、オックスフォード・京大交換プログラムを実施いたしました。
オックスフォード大学上廣実践倫理研究センター(http://www.practicalethics.ox.ac.uk/)よりジュリアン・サヴァレスキュ先生とロジャー・クリスプ先生にお越しいただき、1週間にわたって京大の学生の指導をしていただきました。また、CAPEセミナーとして公開セミナーを実施いたしました。

SPIRITS採択のお知らせ

センター員の児玉聡が代表を務める「京都大学を拠点とする領域横断型の生命倫理の研究・教育体制の構築」プロジェクトが、京都大学の「平成26年度融合チーム研究プログラム(SPIRITS)」に採択されました。
期間は、平成26年7月1日から平成27年度末までの予定です。

本研究プロジェクトは、京都大学学内を中心とした生命倫理関連の研究者のネットワーク作りを進め、次世代の生命倫理研究者育成のための基盤づくりを行うものです。

皆様のご協力をお願い致します。

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 ※ 読みやすさの観点等から、コメントおよび質問の文言をこちらで修正することがございますので、
   予めご了承ください。

回答者一覧

児玉 聡 ( 京都大学・文学研究科、倫理一般)
佐藤 恵子 ( 京都大学・医学部附属病院、生命倫理)
鈴木 美香 ( 京都大学・iPS 細胞研究所、研究倫理)
長尾 式子 ( 神戸大学・保健学研究科、看護倫理)

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