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ロボット哲学

ロボット技術は現在めざましく発展しており、新しいロボット技術の開発、あるいはその応用についてのニュースが毎日のように私たちを驚かせています。その応用の範囲は、軍事、警察、災害救助、コミュニケーション、運輸、医療、ケア、教育、家事、エンターテインメントと、多岐にわたっています。今後、ロボットはますます私たちの社会の隅々に浸透していくことでしょう。無人ヘリコプターが都市の上空を飛び交い、自動運転車両が街路を走る。自律的兵器が戦場や国境線で、あるいはテロリストの潜んでいると疑われる街中で人間を殺傷し、ケアロボットが老人や子供の面倒を見る。コンパニオンロボットがペット、友人、家族、あるいは恋人として人々に寄り添い、心の支えを提供する。このような事態はSFではありません。このままいけばそう遠くない将来に実現するでしょう(部分的にはすでに実現しています)。良きにつけ悪しきにつけ、こういった変化が社会や個人に与える影響は計り知れません。ロボット技術は間違いなく21世紀において最重要のテクノロジーの一つであり、そのようなテクノロジーについて考察することは哲学者と倫理学者にとっても重要な課題であると私たちは考えています。
具体的には、私たちは主に以下の点において、ロボットは哲学と倫理学に重要な主題を提供すると考えています。第一に、ますます人間に近づくロボットと共生する――あるいはそれと対立する――ことは、「人間とは何か」という最も根本的な哲学的問題を、先鋭的な形で私たちに突きつけます。そして人工知能が20世紀後半に心の哲学の大きな発展をもたらしたように、ロボットが哲学の議論を豊かにしてくれることが期待できます。第二に、ロボットが社会に浸透するにつれてそれらの活動が道徳的に重大な帰結をもたらすことが予測されるため、そのような事態にどのように備えるかという現実的な問題が生じます。例えばロボットの行動の結果に対して誰が責任を負うのか、ロボットに道徳的判断や道徳的行動をとらせることはどこまで許されるのか、といった問題を倫理学者は考える必要があります。このことはさらに道徳的責任や道徳的行為者性について考察する新しい視点を提供します。
ロボットと人間が共生する社会は目の前に迫っており、それは哲学者と倫理学者に重要な課題を突きつけると同時に、豊かな洞察をもたらしてもくれるでしょう。

ロボットの応用哲学 
2011年に発足したロボットに関する哲学・倫理学的研究を活発に行なっている研究会です。この研究会のメンバーである滋賀大学の神崎宣次准教授、名古屋大学の久木田水生准教授は当センターの研究員も兼任しています(平成28年3月31日まで)。


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児玉 聡 ( 京都大学・文学研究科、倫理一般)
佐藤 恵子 ( 京都大学・医学部附属病院、生命倫理)
鈴木 美香 ( 京都大学・iPS 細胞研究所、研究倫理)
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